密室真実ミニ

「かっわいい顔してんじゃーん？」
「っやめてください」
顎に伸びた手を勢いよく振り払う。
おーいた、などと悠長に九州地方の県名を呟く男。
逃げようとしても、他の男がわたしの腕をつかむ。
「どこいくのー？　おれらといーことしよーよー」
にやにや笑って気持ち悪い。
振り払おうとしても、今度はぎゅっとつかまれていて払えない。
ところでわたしは「にやにや」という文章を見ると、ガムをかんでる男性をイメージする。何故だ。
「ほら、いっしょにいこーよ」
腕を引かれて、わたしは焦る。
ふと思いついた。
バカみたいだけど。
バカらしいけど。
「とうっ！」
「ぐあっ」
そんなばかな。
何も持っていないのに、刀で相手の刀を切りつけた振りをした。
それだけのことなのに。何故か相手は切られたように仰け反った。
慌てて逃げ出す。
「おい、くそ。女ぁ、待てぃ」
後ろから腕をつかまれ、振り向きざまに刀で切りつける。
「やあっ」
「くうっ」
そんなばかな。

テレビって偉大だな、と思いました。


終わり。
ケンミンＳＨＯＷをみて思った、うん。