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Lamp in S.B.S.

ネット物書き音沼紗春の日記。 日常と、文章について。 時々、サイトの更新情報。

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いちおレインボウ

とりあえず書いてみた。ので置いてみる。
一応二次? なのでレインボウってことで。

んっと、かー、れくさちゃん? の、なんだろ。
んっとー、かれくさちゃんがバトンで作った子がいて、それを元にお話作るって言ってたかれくさちゃんがいて、なんとなくわたしも作ってみたくなりましたっていう、これもしかして結構失礼な話だよね的な話です。ごめんなさい。
大丈夫だよ、不都合があればキャラ設定変えるもの。←
つうかなんとなく思いついただけで、なんだろこう。なんだろね。

むちゃくちゃ適当に書きましたごめんなさい。
日常から異常にかわるのは面白いと思うんだ的な。
適当に書いちゃったので、おもしろくないかも?
読み直しもしてないですごめにょ。
でも置いちゃう。どーん。結構長いんだ。


 電車の音が聞こえる。がたんごとん、という音と、しゅわー、という音が重なったものだ。かすかな地響きもある。でもそれは、音がなければ気がつかないほど些末なものだった。
 ざー、とさーの間のような音は、多分遠くの国道を走る車の駆動音だ。ぶーん、とはよく言ったものだけど、遠く離れてしまうとざーとかさーとかしか聞こえない。
 それから、多分木々が揺れる音とか、風がトンネルを通り抜ける音とか、川や海の音とか、人の話し声とか、動物の鳴き声とか、それからそれから、ドアを開ける音だとか、ピアノの音だとか足音だとか包丁の音だとか文字を書く音だとか茶碗の割れる音なんかが混ざった音だって、多分たくさん混じっている。
「彰くん」
 遠くから聞こえるどの音よりもはっきりとした存在感。町と同化した気分がふっとんでやや不機嫌な表情をしながら、彰は振り向いた。
 町の中の音に例えるとしたら、彼女はピアノのキャスターがきしむ音だ。重そうな、しかしどこか調子はずれで耳障りな、ききぃっ、という音。白いワンピースに黒いボレロを合わせて、そのモノトーンな雰囲気はどこか清潔すぎていた。触ったらその瞬間にまとわりついてきそうなきめ細やかな肌は白く、東洋人には見えなかった。くるんと長いまつげをゆっくりとまたたかせ、彼女はのんびりとした、浮世離れしたどこかおかしな笑みを見せる。
「彩。おはよう」
 彩はうんと頷くと、門扉を出て舗装された道路を歩き出す彰の横に並んだ。しゃらしゃらと、彰の体のあちこちにつけられたアクセサリーが音を立てる。ズボンの裾とスニーカーの踵部分がアスファルトとこすれあって音を立てる。彩は服のこすれあう音も足音もなく、歩いていた。
「今日はお仕事はお休み?」
「そうだよ」
「じゃあ、仕事の方に行くんだね?」
「そうだよ」
「わたしもついていくからね」
「いいよ」
 同じ形の家が並ぶ通りだった。山を切り開いて階段状に整え、ひょいひょいひょい、と同じ型の家をたくさんのっけたような一角だった。家の作りは同じだが、屋根の色は時折違う。止めてある車の色が違ったり、花を飾ってある家もある。彰が出てきたのはその中のひとつ、車も花も傘立てすらない、カーテンさえなければ空き家と同じ風貌の建物だった。弟と妹が、今はその殺風景な家の中にいるはずだった。
 彰は自分の家を振り返る。特に何を思うでもなくそうしていると、それに気がついた彩が真似をした。彰は、山のてっぺんに目を向ける。ちらと目の端で彰を伺った彩も、また真似をした。
 山の頂上には、洋館が見えていた。木々に囲まれて根元は見えないが、見えているだけでも三つの階がわかる。すすけたレンガのような色をしたその建物の横には寺院のような瓦屋根もあって、それら二つともが、彩の家なのだった。毎朝彩は、あの建物から歩いて降りてくる。
 彰は坂の下に視線を戻した。彩はそれに気がつくと、自分の家から視線をそらして彰の横顔を見つめた。
「今日は、どこに行くの?」
「適当」
「そっか」
 彰と彩は、ゆっくりと坂道を下った。


 彰は彩との関係を、いまいち覚えていない。一応親戚だったような気もするが、両親が違う、ということ以外は忘れてしまった。母親同士がとてつもなく仲がいいことは知っている。あと、いつでも彩が自分の隣にいることも知っている。
 一応年齢的には高校生なのだが、学校にはいっていない。理由はとうの昔に捨てた。バイトをしながら適当に、ゆっくりと生きていた。彩も高校にはいっていない。彰がバイトに行っている間は自分の屋敷で遊んでいるか、散歩をしている。彩は、バイトのことをお仕事と呼ぶ。彰はバイトがないときはいつも、彩が仕事と呼ぶことをしていた。
 山を降りて、歩道のない道路を歩く。大きくなったり小さくなったりする車の駆動音を聞きながら、道路の隅を縦に並んで歩く。ふと、彰は立ち止まる。そして、木々の並ぶ斜面に足を踏み入れた。彩も迷うことなくそれに続く。木々の間は、風もないのに葉音に満ちているようだった。一歩踏み入れただけで車の音はとても小さくなる。奥へ奥へと進み、二人はきつくなる斜面を、木々に手をつきながら登った。ちゃらちゃらした銀色のアクセサリーは、どこかにひっかかってしまいそうなのだが、彰は慣れているようで、ひょいひょいと進んでいく。お嬢様育ちで世間知らずの彩も、転ぶことも臆することもなく彰に続いていく。やがて、木々は鬱蒼と茂るものの、地面が平らになった。彰は立ち止まり、近くの木にもたれて息を整えた。彩も近くの木にもたれる。既に、町の喧騒はほとんど聞こえなくなっていた。
 彰はポケットの中からテグスを取り出した。ホームセンター、あるいは100円ショップでも売っていそうな代物だった。先を手に取り、1mほどを取り出す。もたれていた木の、頭の高さにある枝に、ぐるぐると巻きつけた。彩はそれを見ている。何重かに巻き、しっかりと縛る。軽くひっぱって強度を確かめると、伸ばしながらあたりを見回した。彩が一本の木を指差す。彰はその木に向かってテグスを伸ばした。ぴんと張ったテグス。片方の端を彩が選んだ木の枝に巻きつけ、ぎゅっとしばりつけた。端をはさみで切る。指でテグスを弾いてから、今度は別の木の、膝辺りの幹にテグスを巻き始める。彩はぴんと張ったテグスを指で撫でた。親指と人差し指え挟んだまま、箸から端まですーっと撫でる。結び目をつついて、巻きつけられたテグスを目で追った。振り返ると、彰は二本目のテグスを張り終えていた。
 彩は、足元に落ちていた二本の小枝を拾った。15cmほどの、細い小枝だ。緑色の落ち葉を二枚手に取り、一枚に枝を刺す。葉を枝の真ん中ほどまでずらすと、片方の枝を刺した場所から1cmほど置いて、もう片方の枝も突き通した。二本の枝を揃えて持つ。くるりと回してから、それをテグスにひっかけた。テグスをはさむように小枝があり、それを支えるようにテグスに乗っているのが葉だった。手の中の落ち葉を、蓋をするかのように、枝の下から刺しいれた。破れないのを確かめてから真ん中まですべらせる。二枚の小枝が、テグス上に固定されてしまった。あるいは、葉が固定されたのだろうか。彩は、木の枝を弾いた。くるくる、と回る。指で止めて押すと、テグスの上をすべった。くるくる、とまた回しながら彰を見る。彰は何本目かのテグスを取り付けていた。



 何の音も、聞こえなかった。
 ベッドの上で体を起こして、そう思った。ぼさぼさの髪を掻き毟りながら、ベッドを降りる。マットの軋みさえも聞こえない。
 ドアを開ける。何の音もない。
「おはよー」
 大きめの声で家の中に呼びかけるが、誰の返事もなかった。弟や妹がいるはずなのに。部屋を見て回るが、誰もいないし、何の音もしなかった。
 彰はリビングで立ち呆けていた。頭を掻き毟りながら、面倒くさそうな表情で虚空を見つめている。電車の音も、車の音も、風の音も雨の音も、喧騒全てが聞こえない。彰は眉間のしわを深くする。
 ぴんぽーん。と、間の抜けた電子音が鳴った。玄関についている呼び出しのベルの音だ。玄関の方を睨むようにしてみてから、彰はそちらに向かった。奥にあるインターホンよりも玄関に直接行ったほうが近いのだ。
「おはよう、彰くん」
「おはよう」
 昨日と同じような、だが細部の違う服装。彩は微笑んでいる。
「彰くん、誰もいなくなっちゃったよ」
 彩の声しか聞こえない。彰はゆっくりと呼吸をして、ことさらゆっくりと頷いた。
「そうか」
 スニーカーに足を突っ込む。彩は少しだけ身を引いて、彰はその開いたスペースから外に出た。
 青色の空。雲はない。
 アスファルトの上を歩きだす。彩の足音は聞こえないが、いつものことだった。家のドアを閉めたかどうかはわからないが、ついてきていることはわかった。隣の家を通り過ぎたところで、そのまた隣の家との間に目を向けた。1mほどの隙間がある。その先には林が見えていて、彰はそちらに足を踏み入れた。彩も、続く。
 林に足を踏み入れた瞬間に、彩が声をあげた。彰も立ち止まる。少し離れたところに、何かがいた。
「彰くん彰くん、ねえ、あれのことなんだよね?」
 直方体のようだった。学校の、掃除道具いれなんかに似ている。うすいピンクをしたその直方体には、だがところどころにくらげの足みたいなものがくっついていた。うにょうにょと動いている。
「降りてくるときも何人か見たんだけどさ」
 うにょうにょとした触手は、目の前にある空き缶の山に触れようとしていた。少し離れたところにも空き缶の山はいくつかあった。
「大丈夫だよ。彰くんの作った仕掛けに皆引っかかってるみたいだった」
 そのうすいピンク色の物体は、触手で、一番上にあった空き缶を持ち上げた。オレンジ色をした空き缶。それを持ったまま、そいつは色を変えていく。ゆっくりと、黒っぽく、紫色っぽくなっていく。
「あ、ほら見て。あれのこと? やつらは形を変えるんだったよね」
 直方体に、くびれが入っていく。ゆっくりと、粘土をいじっているかのように、形が、変わっていく。
「彰くん、言ってたもんね」
 円錐を逆さまにしたような形の下に飲み薬のカプセルのような形。その下には四角錐か三角錐がくっついている。カプセルの真ん中辺りには四方に一本ずつ触手が伸びており、それら四本が空き缶を持っている。下の角錐からはやはりくらげ足がうにょうにょとのぞいている。
「来ちゃったね」
 そのくらげ足をつかって、それは空き缶の山の周りを回り始めた。
「来るって言ってたもんね」
 他の山も見つけ、そちらに移動していく。
「よかったね、仕掛けが役に立ってるみたいだよ」
 空き缶を手に取り、ぐるぐると、回っている。
「彰くんが言ってたの、あれのことなんだよね?」
 彰はその物体から逃げるようにして視線をそらした。気難しい顔で、振り返る。彩は、微笑んでいた。
「倒すんだよね、あれ」






音が入ったのは突然でした。なんでだろ。
子供の遊び、みたいなイメージだったけど、ちゃんと書くなら設定深く考えねばだね。
つうかブログが消えちゃったので設定いまいちうろ覚えうふふ!

タイトルはちょっと遊んでみた。製菓ってのはおかしってことで、子供の遊びってことです。
以下、にしようと思ったので、製菓のとこの候補、災禍 社会科 主題歌 生花 盛夏 ライカ 冷夏 冷菓 零下とかありました。

んー。
おちまい。
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